納得の学校選びをするために
専門学校のカリキュラムはそれぞれの学校の教育方針に基づいて編成されています。このため同じ分野の学校や学科でも、教育内容は千差万別。そうした教育の自由度の高さが専門学校の特徴でもあるのです。それでは何を基準に学校を選べばよいのでしょうか。まずは目指す職業と学校と自分自身、この3点について理解を深め、次の7つのポイントにそって学校をチェックしてみてください。
POINT1
正式に認可された専門学校か
専門学校のつもりで入学したら、都道府県知事の認可を受けていない無認可の教育施設だったという例が時々報告されています。これら無認可の教育施設は修了しても正式な学歴とは認められません。もちろん無認可の教育施設では専門士・高度専門士の称号付与や公的奨学金制度の利用、通学定期の学割などの特典は受けられません。学校名だけでわからない場合は、自治体の担当部署か各都道府県の専門学校の協会に問い合わせてください。
POINT2
教育内容、教員の充実度は
専門学校では非常に密度の濃い授業が行われます。
カリキュラムと、実際に指導にあたる教員スタッフが充実しているかどうかは大きなポイントです。まず入学案内書を取り寄せて数校のカリキュラムを比較し、目指す職業に直結しているかどうか(あるいはより近道かどうか)、どんな先生が教えているのかを確認しておくことが大切です。できれば、ある程度専門分野に通じた人に入学案内書を見てもらうのがベターです。
POINT3
施設・設備は十分か
カリキュラムや教員などの「ソフト」面とともに、実習用の施設・設備など「ハード」面のチェックも忘れてはなりません。受けた専門教育が実際の職業現場で通用するかどうかは、このハード部分の充実度にもかかっています。ただ、施設・設備が充実しているかどうかは一般に分かりにくいことも多いため、関連した職業に携わっている人に写真や資料などを見てもらい、アドバイスを仰ぐのもひとつの方法です。
POINT4
就職指導体制、実績は
専門学校ではクラス担任や学科の責任者などが就職部(課)・キャリアセンターと一体になって就職指導を行うのが普通です。多くの専門学校で就職指導には力を入れていますが、指導方針はそれぞれの学校によって異なります。そして何より業界の信頼と評価を得られているかが重要。卒業後の就職先企業や職種についても各学校ごとに特色がありますから、入学案内などで就職指導方針や指導方法、就職実績などを比較検討しておきましょう。
POINT5
学費は総額でいくらかかるか
学費については、初年度の総額はいくらで、2年次以降はいくらかかるのか、それらをいつ納入するのか調べましょう。入学案内書に記載されていないもので納入しなければならない費用は、何の名目でいくらかも確認しておく必要があります。教材や資格試験のほか、研修旅行を行う学校も増えています。学費は単に安いか高いかだけでなく、教育内容などと考え合わせ総合的に判断することが大切です。
POINT6
多様な情報を収集する
学校選択はなるべく多くの人の意見を聞いて決定することが大切です。入学案内書やホームページの情報だけで安易に決めてしまわないように。とくに高校生の場合は保護者の意見はもとより、先生や先輩あるいは周囲の人などいろいろな人の情報を考え合わせてください。各専門学校の自己点検・自己評価や第三者評価の内容も活用するなど多様な情報収集をした上で、自分自身の希望を叶えられる学校選択をしてください。
POINT7
オープンキャンパスに参加しよう
多くの学校では「学校見学」や「一日体験入学」で教育内容や施設・設備などを見ることができます。入学案内書でもある程度のことは分かりますが、学校の雰囲気や周辺環境、通学時間などは実際に足を運ばないとつかめません。その際、漫然と見学をするのではなく、事前に調べたポイントのチェックや、不明点を質問することも大切です。学校を比較するためには、同じ分野で複数の学校を見ることが望ましいでしょう。