スペシャリストになろう

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電気・電子・通信など最先端技術で社会を支える

PAの中でアーティストに一番近い存在がモニターミキサー。気持ちよく歌ってもらうため、音を調整し、返す役。

吉田 可奈 さん
PAミキサー

吉田 可奈さん YOSHIDA KANA ※「吉」は(土のしたに口)

東放学園音響専門学校 音響技術科 2008年卒業

高校卒業後、PAミキサーをめざして東放学園音響専門学校に進学。卒業後は、コンサート・イベントにおけるPAオペレーションやレコーディングを手がけるヒビノ株式会社に就職。ゴールデンボンバーやTHE TIGERSのツアーでモニターPAを担当。


PAの仕事は、ステージ上にマイクを立てたり、スピーカーを設置するステージマン、アーティストが演奏しながら聴く音を調整するモニターミキサー、客席の中央に置かれたコンソール(卓)で、観客が聴く音を調整するハウスミキサーと役割が分けられています。最初の3~4年はステージマン、その後モニターミキサー、さらにキャリアを積みハウスミキサーとなるのが一般的です。現在、私はモニターミキサーを担当。ライブではステージ脇の卓からアーティストに音を返します。ライブにおいてモニターミキサーはアーティストにとても近い存在なので、コミュニケーションはなるべく多く取るようにしています。演奏中にどんな音を望んでいるか、リハーサルでやりとりして本番で最高のパフォーマンスをしてもらえるように音の調整をしていきます。

私がゴールデンボンバーのみなさんとツアーをともにして4年になります。最初の2年はメンバーが音への心配を伝えてくることはなかったのですが、3年目を迎えたころから、ボーカルの鬼龍院翔さんが音に対する相談をよくしてくれるようになったんです。鬼龍院さんは尊敬するくらい音楽に対して真面目。一つひとつの演出における細かい要望にも応えられるようにしています。

日々、PAの仕事に取り組むためのモチベーションを支えているのは、高校時代に行ったライブですね。いざ演奏がはじまったら音がひどくてがっかり。“私が音響やる!”って思っちゃったんです(笑)。それからライブ音響の会社を知りたくてDVDを観ていたら“ヒビノ”を発見して。東放学園に入学する前からヒビノを目標にしていましたね。ヒビノには女性のハウスミキサーはまだいないので、もっと経験を積んで、アーティストが届けたい音をそのまま観客に届けられるハウスミキサーになりたいと思っています。


学科COURSE
専門学校で学ぶなら…

学科 内容
電気工学科 電気技術の基礎から発電システム、制御関係、新エネルギー技術まで総合的に学ぶ。電気主任技術者の資格が目標。
電気工事科 電気工事士の資格取得を目指して、電気の基礎から応用までを実験中心の授業で学ぶ。
電子工学科 デジタル機器やロボット開発、組込みシステムやスマートフォンなどの通信機器まで、エレクトロニクス分野の知識と技術を学ぶ。
音響技術科 放送やレコーディング、舞台・ホールなどの音響設備の技術や音響機器の設計技術を学ぶ。
放送技術科 テレビのカメラワークを中心に、映像制作や編集、中継の技術などを学ぶ。

仕事JOB
たとえばこんな仕事が…

職種 内容
電気工事士 建物に電気を配線したり電気設備のメンテナンスを行う。電気工事士(第1種・第2種)の資格が必要。
電気主任技術者 電気工事を行う際の監督責任者。電気工事会社などに就職してから資格を取得する。
音響技術者 音響機器メーカーなどで開発・設計をするほか、放送局、スタジオなどのPAエンジニアに。
電気・電子技術者 家電製品から航空機や産業用ロボットまで、あらゆる電子・電気機器の開発・設計の仕事がある。
通信技術者 ITネットワークや携帯電話などの通信機器の設計・開発から運用・メンテナンスまで。

資格LICENSE
役立つ資格や検定…

資格 内容
電気工事士

国AD

大規模なビルや工場を扱う第1種と、小規模設備のみ扱える第2種がある。経済産業省認定の学科(1年以上)を修了すれば、卒業時に無試験で2種を取得できる。
工事担任者

国B

通信端末設備の設計、工事、監督を行う。総務省認定の学科の場合、試験科目免除がある。
電気主任技術者

国C

電気工事作業の指揮・監督を行う。扱う電気工作物の電圧により第1種~第3種に分かれる。
E検定

E

若手から中堅技術者までを対象とし、電気・電子系ハードウエア技術者の育成のために幅広い知識とスキルの理解度を測定する。

資格の欄の見方

  • 国 国家資格(国が法律に基づいて省庁の名前で与える資格)
  • 無印 業界団体などが独自の基準により実施する資格試験や検定試験
  • A 指定の専門学校を卒業すると同時に取得
  • B 指定の専門学校を卒業すると同時に受験資格を取得
  • C 専門学校を卒業、一定の実務経験を経て取得
  • D 指定の専門学校を卒業後、一定の実務経験を経て受験資格を取得
  • E 専門学校で資格試験のための教育を受ける