学費・生活費
納付金平均は年額約128万円
専門学校の学費は分野や学科によって開きがありますが、入学金を含めた初年度納入金の平均総額は約128万円でした(令和5年度)。このうち入学時に必要な金額はいくらか、分納は認められるのかなど、納入方法や納入期限を確認し、2年目以降に必要となる金額についても調べておきましょう。
奨学金や支援金を上手に利用
学費の支払いを助けてくれるのが奨学金です。代表的な日本学生支援機構の奨学金制度には給付型と貸与型があり、貸与型も無利息と利息付きの2タイプがあります。貸りる額は必要に応じて選ぶことができるので、卒業後の返済のことを考えて無理のない範囲で借りるようにしましょう。また、東京都の育英資金や福祉資金、区市町村が設けている奨学金制度のほか、専門学校独自の奨学金や授業料減免制度など、学費の負担を軽くする手段はいくつもあります。ただ、多くの奨学金は専門学校進学後に受け取ることになるため、入学前に必要なお金が足りない場合には、日本政策金融公庫の「国の教員ローン」や民間金融機関の教員ローンなどを利用する方法も考えてみてください。
日本学生支援機構の奨学金制度
【申込み方法】
- 予約採用
- 高校3年の4月以降に、在学する学校に申し込む。
- 在学採用
- 進学後に進学先の学校に申し込む。(給付型は在学採用はありません。)
【返済について】
第一種奨学金は「定額変換方式」「所得連動返還方式」のいずれかを選択できます。 例)第一種奨学金を月額50,000円で2年間貸与して「定額返還方式」で返還する場合
その他の返還例は、日本学生支援機構のホームページからシミュレーションすることができます。
http://simulation.sas.jasso.go.jp/simulation/
【問合せ先】
- 奨学金の申込について
- 在学する学校の奨学金担当窓口
- 奨学金の返還について
- 日本学生支援機構 奨学金返還相談センター
TEL 0570-666-301(ナビダイヤル)
※ 海外からの電話、一部携帯電話、一部IP電話からは TEL 03-6743-6100
東京都の奨学金制度(貸与)
学生生活の費用
下宿・アパート生活では自宅通学の倍の生活費が必要
自宅を離れて一人暮らしをしながら学生生活を送る場合、授業料を除いた1カ月あたりの生活費は、平均で約9万9,000円。その内、住居・光熱費が支出の40%近くを占めていて、食費と合わせると約6割です。一方で、自宅通学者の場合は、平均約4万9,000円。ほぼ半分です(日本学生支援機構令和4年度の調査)。本協会の調査では約7割の生徒が自宅通学者ですが、他の3割が学生寮やアパートです。
下宿・アパートを選ぶ場合、家賃が安くても学校から遠くては交通費がかさみ、通学時間が長すぎると学業にも影響が出かねません。通学の便やアルバイトに費やす時間なども含め、収支のバランスを考えながら生活設計を立てる必要があります。また、学校によっては、学生寮を完備しています。学生寮には「独自寮」「提携寮」等があり、学校近くに立地していることが多いので、交通費や通学時間の節約になります。
1ヵ月の生活費(平均)
※金額は小数点以下四捨五入で算出。
※それぞれの月平均を算出しているため、内訳と合計は必ずしも一致しません。
日本学生支援機構(JASSO)「令和4年度専修学校生 生活調査結果」より
一人暮らし
専門学校生のアルバイトについて
週当たりの授業時間数が多く、帰宅後の制作課題も多いという学科の学生は、大学生ほどアルバイトに割く時間的余裕はないでしょう。アルバイトを奨励していない学校もありますが、逆に関連職種でのアルバイトをインターンや実地修練の場と捉え、授業と両立できる範囲で学校から 仕事を紹介してもらえるケースも少なくありません。いずれにしても授業を最優先とし、アルバイトをする場合にはできれば専門分野に近い仕事が望ましいと言えます。